Drupal を利用した音楽共有サイト
2009年3月にサーバトラブルで閉鎖していた Pod Music Street をリニューアルしました。以前は XOOPS(ズープス) で構築していましたが、今回は Drupal(ドゥルーパル) にて構築しました。
内容は以前と同じように、著作権管理団体に管理委託しておらずアーティストより許可頂いた楽曲を集め、自由にダウンロードし、再配布可能な楽曲を提供しています。
サーバトラブルによるサイト閉鎖
2005年から公開していた 音楽コミュニティ「Pod Music Street」が 2009年の3月にサーバトラブルに遭い、サイトを閉鎖していました。
レンタルしていた共有サーバが故障し、復旧の見込みが無くなったとのことでした。バックアップはしていたのですが、DB(データベース)のバックアップが問題でした。DBのバックアップは定期的にしていましたが、サーバ内にバックアップファイルを生成していたため、バックアップファイルも無くなってしまったのでした。
ローカルにあったDBのバックアップデータが3ヶ月ほど前の状態でしたので、その後に登録して頂いたユーザーや楽曲が復旧の見込みが立たなくなってしまいました。
DBが壊れてしまった時は大丈夫なのですが、サーバごとハードが壊れた場合に対処できないバックアップ方法だと反省をしました。今後は、サーバを分けてバックアップの必要があると強く認識しつつ、復旧計画を検討しました。
3ヶ月以上前の状態に復旧するか、新たにサイトを構築しなおすかの選択でしたが、以前のシステム XOOPS では、楽曲をアップロードせずにリンク情報だけを収集していたので、運営のやりにくさもあり、楽曲をアップロードしてもらうように方針を変えて、新たに再構築することにしました。
Drupal(ドゥルーパル) による再構築
新たに構築しなおす際に、以前の XOOPS に若干の使いづらさを感じていたため、新たに Drupal というオープンソースのCMS(コンテンツ・マネジメント・ツール)によって構築することにしました。
Drupal は日本では XOOPS ほど知名度はありませんが、海外では人気が高く、「オープンソースCMSアワード」では2007年、2008年と2年連続で総合部門で1位を獲得しているツール。デザイン的にもXOOPSよりも制約が少なそうで以前から気になっているツールでした。
個人的には、パフォーマンスの高さと、初期状態のシンプルさ、デザインの制約の少なさで選択しましたが、他にもXOOPSに比べて優位点がありました。
なお、2009年の総合部門1位は Wordpress、2位はMODx(これも気になるツールです)でした。DrupalはPHP部門で2冠でしたが、今年から新設の「Hall of Fame」部門で1位。この部門は前回までに総合優勝したCMSだけがノミネートされるようです。
Twitter などとのサービスサイトとの連携
今回は構築にあたり、あまり自サイト内で多機能にすることを避け、以前よりもコミュニティサイトという色合いは少なくしました。以前は、サイトオープン前から数名でコラボレーションで作っていった経緯があったので、フォーラム等は重要でしたが、今回は楽曲の配信や試聴、ポッドキャスト配信に力を入れ、分かりやすいようにしました。
そのかわり、Twitter や Disqus といった他サービスとの連携をはかり、特にTwitterとの連携により以前よりも楽曲に対するリアクションを得やすい仕組みになりました。
なお、Twitter は2009年に爆発したサービスで、そのきっかけの1つにオバマ大統領が利用しているということがありましたが、オバマ大統領の公式サイトは Drupal で構築しているとのこと。(Obama using Drupal | Dries Buytaert)
Whizzo でも、サイトを構築運営しながら、Drupal のノウハウを蓄積しています。