ここでは、一番オーソドックスなMovable Typeである ソフトウェア版 で紹介していく。クラウド版やAWS版、ウェブサービス版などもあるので、自分でサーバーを用意したくない人などはそちらを使うと良い。
ソフトウェア版は、ライセンスを買い切りで購入(個人無償ライセンスは購入不要)し、用意したサーバーにインストールをしていく。
サーバーへのインストールの仕方は、サーバー会社によって違いはあるので、一例として参照していただきたい。ここでは、個人的によく使っている CPIの共用サーバー にインストールしていく。
サーバーの契約
CPIでは標準でテスト環境が用意されるので、テスト環境で構築していく。IP制限などをかければ、外からは見られないので、自由に練習ができる。
まずはサーバーの申し込みだ。10日間は無料で使える。
CPIレンタルサーバー
ちなみに、私は、既に契約しているので、マルチドメインを申請。マルチドメイン契約ではなく、主契約の場合は月額1,500円でMovable Typeのライセンスをつけるオプションもある。3ユーザーまでという制限もあるが、本番サーバーとテストサーバーに両方置く場合、買い切りよりもお得な場合もあるので、下記のページなどを参照いただきたい。なお、このオプションを利用した場合は、Movable Typeを自動インストールすることができる。
他にもGMOのラピッドサイトVPSでも3ユーザー1500円のオプションがある。また、同じGMOのiClusta+ではレギュラープラン以上に、無料オプションでMovableTypeライセンスがつけられ、簡単インストールも付いているようだ。サーバーのスペックが不安定なところもあるので、アクセス数などが少ない小規模なサイトであれば、こちらでもいいかもしれない。
なお、他にもMovable Typeの自動インストールができるサーバーがいくつかあるが、今はサポートされていない、オープンソース版(MTOS)のものもあるので注意していただきたい。もちろん、承知の上であれば問題はないが、機能としてはだいぶ変わってくる。
サーバーの設定
CPIサーバーの場合、申し込み後に設定が完了したら、おおよそ即日でサーバー情報がメールで送られてくる。時間によっては翌営業日になることはある。メールが届いたらスタートだ。まずは ユーザーポータル にログインする。
「ウェブコントロールパネル」にアクセスをし、再びログイン画面が出てきたらログインする。
ここでの作業は2点。「 FTPアカウントの作成 」と「 データベースの作成 」だ。
FTPアカウントの作成
テストサイトで作業するということで、「テストサイト用設定」をクリック。
「テストサイト用設定」画面で、「FTP/ファイル管理」をクリックして、「FTPアカウントの設定」をクリックする。
次に「FTPアカウント新規作成」をクリックして、FTPアカウントとパスワードを設定していく。ログインディレクトリはそのままでも問題ない。
「新規追加」をクリックしたら完了。FTPアカウントなどは控えておこう。
データベースの作成
上部のタブで、「テストサイト用設定」をクリックして戻り、「データベース」をクリックする。
データベースは3種類「MySQL5.6」「MySQL5.5」「PostgreSQL」があるが、ここではMySQL5.6で作成してみる。
MySQL5.6では、不具合が出ることがあったのだが、Movable Type 6.3で対応したようなので、Movable Type 6.2以前のものを使う場合は、5.5を選んだほうが無難だが、できれば最新版を使おう。
「MySQL5.6データベースの追加・削除」をクリックする。
「データベース新規作成」をクリックし、文字コードはUTF-8のままにして、新規データベース名を記入して「新規追加をクリックする」。データベース名に「test」を含む文字列は使わないほうがいいようだ。データベース名などは控えておく。
IP制限をかける
ウェブコントロールパネルの設定はひとまず終了。ユーザーポータルに戻ろう。
テスト環境にIP制限をかけておこう。ただ、自分のIPが変わることがある場合など、IP制限が不便な場合は、後述のBasic認証をかけても良い。
IP制限は、ユーザーポータルから「SmartRelease」をクリック。
すると、アクセス制限が設定されていないとアラートが表示されるはずだ。「テストサイトアクセス制限設定」をクリックする。
「登録」をクリックしよう。
IPアドレスを登録する画面となるが、現在の接続IPアドレスも表示される。いま接続しているパソコンからのみ許可する場合は、そのまま表示されているIPアドレスを入力して「登録」をクリックする。
登録されたら、ウインドウ右上の印をクリックして閉じ、IPアドレスが登録されていれば完了だ。
Basic認証をかける
IP制限がしにくい場合などは、IDとパスワードで認証をするBasic認証をかけても良い。IP制限とBasic認証の両方を設定して、万全にしてもいいだろう。
Basic認証の設定は、ウェブコントロールパネルから行うので、再度開こう。
「テストサイト用設定」を開き、「制作ツール」をクリックする。
「アクセス制御 (BASIC認証)」をクリックして、「アクセス制御追加」をクリックする。
アクセス制御は、ディレクトリ単位で複数設定もできる。今回は「html」ディレクトリ全体にかけるが、インストールしたMovable Typeのディレクトリだけにかけたいときなどは、表示されたフォルダのマークをクリックしていったりすると、Basic認証をかけたいディレクトリを選ぶことができる。
今回は「html」をクリックし、アクセス制御するディレクトリに '/html' と入力されるのを確認する。ついで、ユーザ名とパスワードを設定して、「アクセス制御追加」をクリックすると完了だ。
なお、すでに.htaccessファイルがディレクトリに内にあるとここでの設定はできないので、その場合は、すでにある.htaccessファイルの内容を保存し、ファイル名を変更した後にここでアクセス制限の追加をして、新たに作られた.htaccessファイルに保存した内容を追記すると良い。
サーバーの設定は以上。次にインストールをしてみよう。