Movable Typeのインストールに関しては、ドキュメントが公式サイトにしっかりあるので、確認いただければと思う。
ここでは、前回 準備したサーバーへのインストールを参考までに紹介する。なお、FTPソフトの使い方などは割愛させていただく。
設置ディレクトリ
CPIのサーバーはLinuxであるため、公式サイトでは下記のインストール方法を参照する。
アプリケーションディレクトリ、スタティックディレクトリ、ウェブサイトディレクトリという構成で紹介されているが、CPIの設定に合わせて、下記のようにインストールしていく。(ae00000000がユーザー名の場合)
種類 | ディレクトリパス | URL |
---|---|---|
アプリケーションディレクトリ | /html/cgi-bin/mt/ | http://ae00000000.smartrelease.jp/cgi-bin/mt/ |
スタティックディレクトリ | /html/mt-static/ | http://ae00000000.smartrelease.jp/mt-static/ |
ウェブサイトディレクトリ | /html/ | http://ae00000000.smartrelease.jp/ |
ファイルのアップロード
ダウンロードをして解凍をしたMovable Typeのファイルをアップロードしていく。アップロード方法もいろいろあるが、FTPソフトを使っての簡単な方法で行う。FTPソフトはYummy FTP Proを使うが、どんなものでも構わない。
まずは、前回作成したFTPアカウントで、サーバーにアクセスをする。
FTPなどのサーバー情報などはウェブコントロールパネルで確認できる。伏字で分かりにくいが、下記の部分で確認する。パスワードがわからなくなった場合は、FTPアカウントの「設定変更」で変えることができる。
ウェブコントロールパネル→テストサイト用設定→FTP/ファイル管理→FTPアカウントの設定
FTPでアクセスすると、「smartreleaseexcept」「html」「log」というディレクトリがあり、「html」の中にファイルをアップロードしていく。
まずは「mt-static」のみを「html」直下にアップロードする。
次に、「cgi-bin」ディレクトリ直下に「mt」というディレクトリを作成し、「mt-static」以外をアップロードする。ネットワークの状況などで、やや時間はかかると思う。
パーミッション (権限) の設定
アップロードしたファイルのうち、/html/cgi-bin/mt/ の中にある、.cgi のファイルの権限を 755 に変更する。
また、 /html/mt-static/support/ ディレクトリを 777 に変更し、ひとまずFTPソフトでの作業は終了だ。
おまかせインストーラーでインストール
アップロードしたファイルにブラウザでアクセスし、指示通りに進めていくことでインストールができる。CPIの場合、少し特殊な部分もある。
まずは、おまかせインストーラーにブラウザでアクセスする。サポート対象ブラウザは、IE 10,11および Google Chrome、Safari、FireFoxの最新版だ。
CPIに契約時のメール内や、ユーザーポータルの右上に記載されているテストサーバーのURLへアクセスすると、CPIのデフォルトのインデックスファイルが表示される。
表示されているURLに続いて、「 /cgi-bin/mt/mt.cgi 」と入力して表示する。(例:http://ae00000000.smartrelease.jp/cgi-bin/mt/mt.cgi )
問題なければ「Movable Typeへようこそ」と表示される。うまく表示されない場合は、パーミッションなどを見直す必要がある。
「スタティックウェブパス」の欄に「 /mt-static 」と入力し、「開始」をクリックしよう。
システムチェックで「必要なPerlモジュールは揃っています。」と表示されていれば、「次へ」をクリック。
次にデータベース情報を入力していく。
ここで、CPIのサーバーやMySQLのバージョンによって、少し情報が変わってくる。今回は、2015 年 9 月 29 日(火)15:00以降に契約したCPIサーバー(ACE01_2015)で、MySQLのバージョンが 5.6 であることとする。それ以外の場合などは下記を参照。
では、ウェブコントロールパネルで作成したデータベースの情報を入力していく。
データベースの種類はMySQLを選んで入力するが、通常は変更しなくても良い「データベースサーバ」を「 127.0.0.1 」と変更する点が注意が必要だ。
データベース名は作成したものを入力し、ユーザー名とパスワードは契約時のメールに記載されているものを入力する。(ユーザー名とパスワードは別々に送付されてくる)
ここで「高度な設定」をクリックし、「データベースポート」も入力する必要がある。MySQL 5.6の場合は、「 3307 」と入力する。
入力後、「接続テスト」をクリックし、「データベースの設定を完了しました。」と表示されれば完了だ。
※エラーが出る場合、ユーザー名やパスワードが違う可能性もある。ユーザーポータルのパスワードとは別なので注意しよう。データベース情報の初期パスワードになる。
「次へ」をクリックし、メールの設定を行う。
「システムメールアドレス」にシステム用のアドレスを入力し、「メール送信プログラム」は「Sendmail」を選ぶ。Sendmailのパスは変更しなくても良い。
念のため「テストメールを送信」をクリックし、テスト送信先のメールアドレスを入力して「送信」をクリックする。システムメールアドレスと違うアドレスの方が良い。
送信先のアドレスに、「Movable Type構成ウィザードからのテスト送信」という件名でシステムメールアドレスから送信されていれば問題ない。「メール設定を完了しました」の画面で「次へ」をクリックすると、「Movable Type Proの設定を完了しました。」と表示される。
さらに「次へ」をクリックする。
ここで、システム管理者のアカウント情報を入力して「次へ」をクリックする。
次に、最初のウェブサイトを作成する。「ウェブサイト名」は任意のものにし、ウェブサイトURLをテストサイトのトップディレクトリにするという前提であれば、「ウェブサイトURL」と「ウェブサイトパス」は変更する必要はない。
テーマは、デフォルトでいくつか入っているが、今回はオリジナルのテーマを作成していくようにするため、ここではどれを選んでも構わない。タイムゾーンも「UTC+9」の日本標準時になっていれば問題ないだろう。
最後に「インストール」をクリックすると「データベースの初期化」が始まり、完了すると「インストールを完了しました!」と表示される。
「Movable Typeにサインイン」をクリックすると、Movable tyypeのユーザーダッシュボードが表示され、無事にインストールできたことが確認できる。
インストール完了だが公開画面はまだ変わらない
ちなみに、ここでテストサイトにアクセスしても、まだCPIデフォルトのインデックスファイルが表示される。インストールしたMovable Typeのテーマは表示されない。
Movable Typeでは、管理画面で行った修正などの設定は「 再構築 」という作業を行うことでHTML出力し、閲覧することができる。逆に言えば、再構築をするまでは公開サイトに反映されない。
例えば、カスタマイズをしている最中に、おかしくなってしまっても再構築をするまでは、公開サイトにはほとんど影響がない。(検索やコメントなどプログラムを使うものには影響があるかもしれない)
テンプレートのエラーなどは、再構築をしようとすると、エラーが表示され再構築ができないため、すぐに公開サイトがおかしくなることがないようになっている。
また、CPIのサーバーでは、サーバー内のファイルと、データベースをそれぞれ日次バックアップしているので、万が一の場合はバックアップからの復元ができる。手動でもバックアップが出来るので、大きな修正を行う前は「ユーザーポータル」の「SmartRelease」を選び、「バックアップ」というメニューから手動でバックアップをしておくと安心だ。
ここまでで、Movable Typeのインストールは完了だ。次からテンプレートのカスタマイズをしてみたい。